「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第21回『心に咲く花』 正しい動機 〜『種を蒔く人になりなさい』〜


第21回『心に咲く花』

正しい動機 〜『種を蒔く人になりなさい』〜

樋野先生

週末の「東久留米 がんセミナー」(成美教育文化会館大研修室に於いて)は、会場は、満員であった。感激した。佐々木淳 先生(医療法人社団 悠翔会 代表理事長)の基調講演『これからの医療と介護のカタチ』の内容は、大変、新鮮で、大いに勉強になった。続いて、筆者は、特別講演『メディカルビレッジの構築に向けて 〜 医療の協働体 〜』の機会が与えられ、人類の進むべき「医療の協働体」の東久留米市モデルについて、語った。質疑応答も、大変、活発に行われた。各種の職業のスタッフの熱意には、感服した。懇親会も、大いに盛り上がった。今後、定期的に、異分野の交流として、継続される予感がする。

 

筆者が倫理委員を務める【新渡戸記念中野総合病院】の、新年1月号【新渡戸記念中野総合病院だより】の理事長兼病院長 入江徹也 先生の『新年のご挨拶』と、副医院長 山根道雄 先生の『新渡戸の言葉』には、大いに感動した。1931年6月11日 東京基督教青年会館(YMCA)での、東京医療利用組合 創立発起人会で、議長を務めた、新渡戸稲造が、「−−−、人に対し何か お役に立たねばと考える。−−− 金力がなくとも 正しい動機によってなされたものは、かように 立派に成功するということを 天下に示さなければなりません。」と挨拶で、述べたことが、再び 鮮明に甦って来た。まさに、『種を蒔く人になりなさい』では、なかろうか。今から、我孫子の教会で、午前中は、『種を蒔く人になりなさい』、午後は、『楕円形のこころ 〜個性を引き出す〜』の講演に赴く。