「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第98回「心に咲く花会」子供たちの成長 〜 温かい言葉で ほめる 〜

第98回「心に咲く花会」

子供たちの成長 〜  温かい言葉で ほめる 〜

恵泉女学園の理事会に出席した。 大変、充実した有意義な、多くの学びの時であった。 恵泉女学園創立者は、新渡戸稲造(1862-1933)から学んだ河井道(1877-1953)である。 それが筆者が理事を依頼された理由ではなかろうか?弁護士の先生から、『種を蒔く人になりなさい』のサインを依頼された。「本日は、ご著書にサインをして頂きまして、ありがとうございました。ー 今日も感じましたが、なるほど、独特の口調で語られる先生の言葉は、胸にストンと落ちる魔力をもっております(笑)。」との励ましのメールを頂いた。

特別支援学校の高等部の生徒向けの「がん教育」に赴いた。 ソーシャルディスタンスをとるために、広い体育館で開催された。

『授業の目標』は、

  • がんの現状や、がんの種類と その特徴、原因と予防、治療法などについて 正しく理解する。
  • がん患者の生きる姿を教えていただき、命を大切に 今を生きることを 考える。

『講義の内容』は、

1)がんに関する正しい知識や予防・早期発見のための注意点

2)先生が出会った患者さんとのエピソード

であった。 早速、養護教諭の先生から、「今日は 本当にありがとうございました。 そして、学校のこと 生徒のことを 温かい言葉で ほめていただき感謝申し上げます。 正直申しまして、大学の先生のお話を うちの生徒たちが どのように受け止めるのか 心配しておりました。 しかし、想像していた以上に真剣に聞き、理解していたことに 非常に驚きました。 このような学習の場を先生に作っていただいたおかげで、子供たちの成長を 感じることができました。 また、自分自身も 先生の今日のお話から、改めて どのように老いてどのように死んでいくのかを 考えていく必要があることを感じました。-- 自分にとっても、有意義な時間となりました。 本当に、遠方の本校まで来校していただき ありがとうございました。」との 感動的なメールを頂いた。