「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第150回「心に咲く花会」 「富士山🗻の旅」 〜 日本一を望みながら 〜

先日(2021年6月13日)の前橋市での『がん哲学外来学会』(添付)に参加されていた方から、「樋野先生のどこまでも 優しい語り口 柔和なお顔が スクリーンにあふれていましたお陰で 私達もそれに交じり合い大いに得をした思いです。 心から感謝致します。 人生を変える作品であると同時に、先生との出会いがなければ 果たせなかった事柄です。―― 残りの人生は おまけですので 一生懸命与えられた一つ一つ丁寧に生きて行きたいです。 立花隆 氏の逝去は 先生にとりまして本当に寂しいお知らせでした。 柳田邦男 氏の言葉を 読みながら おふたりの先生方と対談なさった樋野先生のお心を思っています。」と 心に染み入るメールを頂いた。 涙無くして語れない!

 

2021年6月26日 尼崎での『アスベスト患者と家族の会』主催の講演会に招待された(添付)。 新幹線の中で、雲に覆われた富士山を眺めた。「西に東に求められる場所にありがとうございます。 富士山🗻子 の先生も 日本一を望みながら尼崎ですね」との ユーモア溢れるメールを頂いた。 また、「富士山🗻の旅、楽しみですね。 5合目からの眺め、河口湖からの眺め、――」と 今秋は、「富士山🗻の旅」が企画されるようである。 驚きである! 皆様の『冗談を本気で実践する胆力』には、ただただ感服である。

 

尼崎の講演会は、大変貴重な充実した時であった。 日々勉強である。 講演会には、『長島愛生園』で知り合った方も参加されていた。 早速、「本日は有意義な1日を有り難うございました。 ご講演はもちろんのこと、患者さまのお話しが聞けたことも、4人でおしゃべりできたことも、全てが楽しくてためになる宝物になりました。」、「樋野先生のお話を 初めてお聞きしたのは2015年、聖路加国際病院にて---。 日野原先生も お話しされたこと懐かしく思い出していました。」、『本日一番印象に残ったのは「天寿がん」という言葉です。 高齢者デイケアに勤務していますと、80~90歳位の方々は、本当に がんと共に歩んで来られた方が多い。 むしろそれは、武勇伝でもあり、自慢話でもあるくらいで、皆様むしろ笑顔で色々語ってくださいます。 今日「天寿がん」という美しい言葉を知り これから先、私のクライアントさんが、ご自身のがんの話をされた時は、機会があれば「天寿がん」という言葉をお伝えしたいし、少し離れた場所から、そっと「天寿がん」に寄り添える音楽療法士で ありたいと思いました。」、『もう一つの憧れは…「犬のおまわりさん」です。 この歌を歌う時は、犬のおまわりさんのことを思うと、私は気の毒になります…と言ってしまうのですが…私が「犬のおまわりさん」に、なりたいな…と 今日思いました。」との励ましのメールを頂いた。 

 

来年(2022年)は、長島愛生園の『愛カフェ️』10周年である。 10周年記念市民公開シンポジウムが楽しみである。 さらに、来年は、長島愛生園で働いていた精神科医神谷美恵子 氏(前田多門:1884-1962の娘)(1914-1979)が、こよなく敬愛した新渡戸稲造(1862-1933)の生誕160周年で、また、新渡戸稲造国際連盟事務次長時代(1920~1926)の1922年に設置した「国際知的協力委員会」(現ユネスコ) {当時のメンバーはフランスの哲学者ベルグソン (議長)、アインシュタインキュリー夫人ら 12 人 で 構成された。} の創設100周年でもある。