「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第213回「心に咲く花会」 本物の強さ 〜 「欣然たる面貌、快然たる微笑」 〜

2022年9月8日 講演『群馬が生んだ新島襄内村鑑三の魂』(群馬県高崎市の上中居ファミリークリニック待合室ホールに於いて)に赴いた。 『樋野興夫 先生 金言集 今日の言葉』が配布されていた(添付)。 大いに感激した。 筆者は、『人間社会の病理 〜 尺取虫運動(自分のoriginal pointを固めてから、後ろの吸盤を前に動かし、そこで固定して前部の足に前に進める。 かくていつも自分のoriginality を失わないですむ)に学ぶ 〜』をさりげなく語った。 また、『① 存在自体が周囲を明るくする人(爆笑症候群認定証)、② 楽観的に物事を考える人(爆睡症候群認定証)、③ 自分の問題をユーモアに語る人(気がかり症候群認定証)』も紹介した。 今回、伊勢崎市民病院 外科診療部長 片山和久 先生も参加れていたので、2017年『新島襄記念 がん哲学外来 in 伊勢崎市民病院』、『伊勢崎市民病院市民公開講演会』、『がん哲学外来 伊香保温泉シンポジウム』が鮮明に蘇って来た。 その時は、『内村鑑三記念 がん哲学外来 in 国立病院機構沼田病院』、『がん哲学外来 in 万座温泉』も協力された。

 

思えば、2002年に原田明夫 氏(1939-2017;検事総長東京女子大学理事長を歴任)と、『新渡戸稲造生誕140年記念シンポジウム』を伊香保温泉で行った。 原田明夫 氏からは『「本物の強さ」〜「欣然たる面貌、快然たる微笑をもて」〜』を学び、2000年には『新渡戸稲造 武士道 100周年記念シンポ』、2002年『新渡戸稲造生誕 140年』、2003年『新渡戸稲造没後 70年』、さらに2004年には、 国連大学で『新渡戸稲造 5000円札さようならシンポ』を開催した。 伊香保温泉は、1897年、日本が誇る国際人・新渡戸稲造(1862〜1933)が療養した場所と若き日か聞いていたので、伊香保温泉街を散歩した。「365の石段」を登りながら、新渡戸稲造伊香保温泉の保養中に『農業本論』(日本初の農学博士取得)を書いたことを、『われ21世紀の新渡戸とならん』(発行イーグレープ)(新訂版2018年、添付)に記述した。 アメリカでの保養中に新渡戸稲造は『武士道』を完成させた。 『天の下では、何事にも定まった時期あり、すべての営みには時がある。』(伝道者の書3章1節)。 まさに、「人生は、もしかしたらこの時のため」を実感する日々である。

 


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