「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第253回「心に咲く花会」 一人の人間 〜 『わが歩みし道』 〜

2023年3月18日『お茶の水メデイカル・カフェ in OCC』に赴いた。 今回は、韓国のソウル(Seoul)から夫婦&息子さんの3人と 静岡県浜松市から2人の看護師も参加されていた。 筆者は、個人面談の機会も与えられた。 韓国ソウル、静岡県浜松でも『がん哲学外来』が開設される予感がする。 今回は、ヘレン・アダムス・ケラー(Helen Adams Keller、1880-1968)についても語った。『私は一人の人間に過ぎないが、一人の人間ではある。 何もかもできるわけではないが、何かはできる。 だから、何もかもは出来なくても、出来ることを 出来ないと 拒みはしない」』(ヘレン・ケラー)が鮮明に想い出された。 大変有意義な充実した貴重な『お茶の水メデイカル・カフェ in OCC』であった。

 

2023年3月19日は、特別礼拝・講演会『がん哲学外来カフェ、その原点と意義〜 内村鑑三(1861-1930)、新渡戸稲造(1862-1933)、南原繁(1889-1974)、矢内原忠雄(1893-1961)の思想から学ぶ 〜』(インマヌエル越谷キリスト教会;埼玉県越谷市)に赴いた(添付)。【教会創立35周年記念:『がん哲学』とは南原繁(戦後初代の東大総長)の『政治哲学』と吉田富三(1903-1973;元癌研所長・東大教授・佐々木研究所長)の『がん学』をドッキングさせたものです。『がん哲学外来』とは「生きることの根源的な意味を考えようとする患者と、がんの発生と成長に哲学的な意味を見出そうとする『陣営の外』に出る病理学者の出会いの場」です。『がん哲学外来』の目的は、医師や家族などが自由な時間をもって患者とより深く対話していくことです。世界の国々がそれぞれひとつの体の中のそれぞれの器官の役割を成すように関係し合えば、平和な社会が出来上がっていくでしょう。 マイナスxマイナス=プラス! 消極思考・マイナス思考の人同士が会話をすることでもプラスのものを生むことができるのです。『あなたの隣人を、あなた自身のように愛せよ』(ルカ10章27節)】と紹介されていた。沖縄在住の方も参加されていた。 牧師夫人が、南原繁が3期生の香川県三本松高校の卒業生(84期生)で、647ページに及ぶ本『わが歩みし道 南原繁―ふるさとに語るー』(発行:香川県立三本松高等学校同窓会)(添付)の第5章『われらの歩んだ道』(page239-269)をコピーして持参された。 大いに感動した。


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