「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第363回「心に咲く花会」 『偉大なものの 源流』 & 『大切なものの 本質』 ~ 愛しかない 〜

2024年7月25日、2009年からスタートした『柏がん哲学外来』(千葉県柏市豊四季台の柏地域医療連携センター)に於いた (添付)。 今回、3組(4人)の個人面談の時が与えれた。 大変充実した時であった。

面談者に『真理は円形にあらず、楕円形である。 一個の中心の周囲に描かるべきものにあらずして、二個の中心の周囲に描かるべきものである。 -- 人は何事によらず 円満と称して円形を要求するが、天然は 人の要求に応ぜずして 楕円形を採るはふしぎである。』(内村鑑三:1861-1930)&『よい言葉は、 あなたの心の隙間に 光を差す。』を さりげなく語った。 面談者の方で、いつか、ご自分でも、『がん哲学外来カフェ』を 開設される予感がする。 それぞれの面談者の悩みに耳を傾け、『グレーゾンを確信を持って語るには、愛しかない』の、貴重な体験の時となった。

終了後は、『柏がん哲学外来の代表世話人』の『がん哲学外来あびこカフェの店長』(千葉県我孫子市)で、『樋野動物園のテーマソング = 小さな事に大きな愛を込めて』を作曲(作詞は筆者)されたピアノの教師である中野綾子(ピグミーマーモセット;スルメ三姉妹長女)氏とスッタフの皆様と楽しい昼食の時を持った。 大いに話が盛り上がった。

想えば、2009年 国立がんセンター東病院の 柏の葉キャンパスで、『がん哲学外来』を 始めた時、国立がんセンター総長 杉村隆(1926-2020)先生に 応援して頂いたのが、大いなる喜びであった。 アメリカ時代の恩師 Knudson(1922-2016)博士も『Cancer Philosophy/ Cancer Philosophy Clinic』の筆者の造語に、大変興味を持って頂いた。 そして、今の『がん哲学外来』の継続に繋がっている。『偉大なものの源流』 & 『大切なものの本質』の 学びの日々である。

筆者は、以前、勝海舟(1823-1899)の屋敷があった赤坂で講演に呼ばれた。『やるだけのことはやって、後のことは心の中で、そっと心配しておれば良いではないか。 どうせなるようにしかならないよ』(勝海舟)の言葉が蘇る日々でもある。