「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第132回「心に咲く花会」「解決できなくても 解消はできる」 〜 愛と正義の十字路 〜

第132回「心に咲く花会」

「解決できなくても 解消はできる」 〜 愛と正義の十字路 〜

2021年2月18日10:00am発信の 朝日新聞デジタル解決できなくても解消はできる #コロナを生きる言葉集 [新型 ...] )を拝読された方から『「解決できなくても解消はできる」すごく納得しました。  本当にその通りではないかと思いました。  悩みがあったら 解消に努めたいと思います。』、「ちょっとめげたことがあり、元気づけられました。  確かにそうですよね、それにとらわれてしまっては 前に進めないと思います。  解消が必要ですよね。」、「先生、写真、とっても素敵です!」、「ご無沙汰しています。  良い記事ですね!」、「このお言葉を このように紹介されると 改めて、含蓄のある素晴らしい意味が 込められていることを 痛感します。」、「スタッフに シェアさせていただきます。」、「不安や悩みは、『解決』することはできなくても、『解消』することはできる」と言う。同意見です。  私は、いいつも解消しているのだと 納得しました。」などなど 多数の励ましのメールを頂いた。  大いに感激した。

今週(2021年2月18日)、第77回『がん哲学外来メデイカル・カフェ@よどばし』(淀橋教会に於いて)で、「神谷美恵子(1914 - 1979)さんの言葉で、樋野先生の心に とどまっているものを 教えてください。」との質問を受けた。  2014年、神谷美恵子生誕100年で、故 日野原重明 先生(1911 - 2017)と神谷美恵子男神谷徹 氏との講演会が鮮明に蘇ってきた。  新渡戸稲造(1862 −1 933)は、神谷美恵子の両親:前田多門(1884 - 1962)の仲人であった。  また、昨日(2021年2月19日)、山梨県在住の方から、『笛吹市春日居郷土館 小川正子(1902 − 1943)記念館』の資料が送られてきた。  小川正子は 山梨県生まれで、医師として長島愛生園で、「ハンセン病患者の救済に生涯を捧げた」とある。  小川正子は1938年肺結核で、1年間 長島愛生園で療養中に まとめた手記が『小島の春』で、ベストセラーになり、のちに映画化され「小川正子」の名前が 広く知られるようになった とのことである。  1943年に 小川正子は、41歳で逝去し、 墓石の裏には『生きてゆく日に 愛と正義の十字路に立たば 必ず愛の道に就け』の言葉が、刻まれている。  筆者は、この度、「長島愛生園」主催の講演会で、講演『「生きがいについて」〜 愛を以てこれを貫く 〜』を 依頼された。  不思議な人生の流れを痛感する日々である。  今朝、群馬県の牧師から「樋野先生 21世紀のパウロ ですね。」とのユーモア (you more) 溢れるメールが届いた。