「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第345回「心に咲く花会」 『21世紀の懸け橋』 〜 『First Contact Team』〜

2024年4月23日 順天堂大学保健医療学部 理学療法学科での授業『病理学概論』、4月24日は、順天堂大学保健医療学部 診療放射線学科での授業『病理学概論』&『がん医療科学』を行った。『病理学概論』では、教科書『カラーで学べる病理学』を、『がん医療科学』では【『がん細胞から学んだ生き方「ほっとけ 気にするな」のがん哲学』(へるす出版)】を用いて音読しながら進めた。 約120名の生徒の真摯な姿勢には大いに感動した。

4月24日は、順天堂大学のレストランで、文京アカデミーの安藤彰啓先生と昼食の時を持った。 安藤彰啓先生には、2022年11月18日、文京区社会福祉協議会(当時 事務局長)主催の特別講演『がんと生きる 言葉の処方箋:居場所 ~ First Contact Teamの現代的意義 ~』(区民センター)の機会が与えれた(添付)。『First Contact Team』の日本発信となった。

想えば、2014年3月、筆者は『がん哲学カフェ in UK & 緩和ケアの祖を訪ねる旅』(毎日新聞夕刊 3月24日付け 『がん哲学外来』海を越えて)で、イギリスを訪問する機会が与えれた。 3月24日は、緩和ケアの発祥であるSt. Joseph’s hospiceの見学・セミナーに出席した。 特に『First Contact Team』のコンセプトには、大いなる感動を覚えたものである。 3月25日は、ロンドンの街を散策後、日本国大使館をwifeと訪問し、大使と医務官と面談し、その後、Charing Cross Hospitalの敷地内にあるMaggie’s Centreを訪問した。 3月26日は、現代ホスピスの祖と言われるCicely Saundersが始めたSt. Christopher’s hospiceの見学・セミナーに出席した。

ロンドン大学では、まず、Death Caféの提唱者のお話を聴き、その後、6〜7名の小テーブルに別れて対話し、休憩を挟み、筆者は、講演【がん哲学 〜 われ21世紀の新渡戸稲造とならん 〜(Cancer Philosophy 〜 I want to become the Nitobe Inazo(1862〜1933) of the 21 century〜)】の機会が与えられた(添付)。会場一杯で、『がん哲学 & 新渡戸稲造』の話を熱心に、聴いて下さった。日本国の存在を語るのに、良い『21世紀の懸け橋』であると、実感する時となった。