「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第279回「心に咲く花会」 主体的に隣人となる 〜 暇げな風貌 & 偉大なるお節介 〜

2023年7月22日午前中は、 早稲田大学オープンカレッジでの講座『がんと生きる哲学』に赴いた。 テキストは筆者の『がん細胞から、学んだ生き方 〜 「ほっとけ 気にするな」のがん哲学』(へるす出版)を用いて『医療者としての原点』の箇所の『因幡の白兎が教えるもの』&『故郷をメデイカルヴィレッジに』(添付)を音読しながら進めた。 多数の質問があり、大変充実した時であった。

【医療の発祥:『最も剛毅なる者は最も柔和なる者であり、愛ある者は勇敢なる者である』とは、『高き自由の精神』を持って医療に従事する者への普遍的な真理であろう。『他人の苦痛に対する思いやり』は、医学、医療の根本である。

今から約1300年前、712年に編纂された『古事記』に登場する、医療の原点を教えてくれる大国主命出雲大社から、8キロほど、峠を越えて美しい日本海に面した小さな村が、筆者の生まれ育った出雲市大社町鵜峠である。 隣の鷺浦地区と合わせて、鵜鷺(うさぎ)と呼ばれている。 713年に編纂が命じられたという『出雲国風土記』にも登場する歴史ある地である。】と さりげなく紹介した。

終了後、受講者の方と、KFC Holl & Rooms(東京都墨田区)での第12回『がん哲学外来コーディネーター養成講座 in 東京 原点回帰 〜 がん哲学外来へようこそ 〜』に赴いた。 早稲田大学オープンカレッジの受講生の2人の方が、同伴してくださり『迷い子』にならず、会場に到着できた。 ただただ感謝である。 会場は多数の参加者であった。 九州、神戸、福井、静岡、神奈川、仙台、群馬、長野、千葉さらに韓国のソウルからも出席されていた。 筆者は第12回『がん哲学外来コーディネーター養成講座』実行委員長として、講演『主体的に隣人となる 〜 暇げな風貌 & 偉大なるお節介 〜 』の機会が与えれた。

『主体的に隣人となる』5か条

1) 愛がなければ全ては無意味

2) 正直になる、積極的に人々に仕える

3) 自分の力が人の役に立つと思う時は進んでやれ

4) 人の欠点を指摘する要はない、 人のあやまちは語るには足らぬ

5) 心がけにより逆境も順境とされる