「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第335回「心に咲く花会」 『器量の持ち主』 〜 『忘れ得ぬ宝物』 〜

2024年3月8日は、東京は雪であった。 病体組織診断業務に赴いた。 3月9日はwifeと ひばりヶ丘駅―>池袋駅―>大宮駅―>軽井沢駅―>万座温泉日進館に向かう。 万座温泉日進館で【2024年メデイカル・ヴイレッジ in 嬬恋村『がん哲学外来カフェ in 万座』『樋野先生お誕生日お祝い会』及び南原繁(1889-1974)没50周年記念に寄せて!】が企画されている。

お祝い会(宴会)の後、旅館のロビーで講演『教養を深め、時代を読む 〜 楕円形の心〜』を行い、その後、懇談会の予定である。 3月10日午前中は、『がん哲学外来カフェ in 万座 〜 大弥佳寿子さんを偲ぶ会〜』である。(添付)

2023年12月9日、故大弥佳寿子様(享年60歳)葬儀通夜にwifeと参列した。大弥佳寿子様は、『器量の持ち主』であった。『器量』といえば、『挑太郎』を 思い出す。 鬼ケ島遠征の物語は、子供時代、村のお寺の紙芝居で よく聞かされたものである。 『挑太郎』が『犬・雉・猿』という性質の違った(世にいう犬猿の仲)伴を まとめあげたことを挙げた。 世に処する人は『性質の異なった者を 容れるだけの雅量』を もたなければならないと 新渡戸稲造(1862-1933)は『世渡りの道』(1912年)は、述べている。

大弥佳寿子様から【先生は お話される内容も著される内容も ずっと変わりませんね。― 先日、整理していたところ、先生と出会う前の 2008年の朝日新聞の切り抜き記事が 見つかりました。 先生の基軸は ずっと変わりませんね。】の励ましのメールが筆者の『忘れ得ぬ宝物』である。

『樋野動物園1周年記念誌(編著:阿部友香、森尚子、大弥佳寿子)『個性と多様性』(2020年)も担当された。 大弥佳寿子様の『情熱、熱意、真摯な態度』には、ただただ感服した。 大弥佳寿子様は、まさに、【『無邪気に、喜んで、小さなことに、大きな愛を込める』&『役割意識と使命感』】の実践者であった。 万座は1800メートルである。 大弥佳寿子様と、『天国でがん哲学外来・カフェ』を開催したいものである。