「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第184回「心に咲く花会」 「訪れる人を 温かく迎い入れる」〜 「他人へのおもいやり」〜

2022年2月19日(土)午前中、東急池上線の「雪が谷大塚駅」で下車し、大田区立調布大塚小学校校長の玉野麻衣 先生の招きで、6年生対象授業『自分らしを失わないために大切なこと』に赴いた(添付)。 小学生の熱心な聴講の姿勢、真摯な質問には、大いに感動した。 その後、教職員、保護者向けの講演(Zoom参加)を行った。 大変有意義な時であった。 思えば、数年前に東急池上線沿いにある洗足池の勝海舟 夫妻(勝海舟:1823-1899、民子:1821-1905)の墓に行ったことが鮮明に蘇ってきた。 母を亡くして 悩んでいるクララ・ホイットニー(Clara A. N. Whitney、1860-1936)に対して、勝海舟の奥さんの言葉『悲しい時には 私達の所へいらっしゃい、一緒に泣きましょう、そしてあなたが 仕合せな時には 一緒に笑いましょう。さあ勇気をお出しなさい、——これから先の長い年月のことは考えず、今日という日以外には 日がないと思って ただ毎日をお過ごしなさい』は、「訪れる人を 温かく迎い入れる」原点でもあり、筆者の『がん哲学外来』の心得となった。 クララは、教師として1875年に来日した父と一緒に5年間日本で暮らし、1880年アメリカへ帰国。 1882年に再来日し、1886年 勝海舟の息子:梅太郎(1864-1925)と結婚した。 1900年 子供達と帰国した。 クララの日記は1875年日本に到着から始まっている。

 

大田区立調布大塚小学校の校門に、友納靖史 先生(常盤台バプテスト教会牧師、常盤台めぐみ幼稚園 理事長・園長)が、車で迎えに来たくださり、常盤台バプテスト教会での講演に向かった(添付)。 小学校の授業と同じスライドを使用した(下記)。 病理学者である筆者は、『人間の身体と 臓器、組織、細胞の役割分担と お互いの非連続性の中の連続性、そして、傷害時における全体的な「いたわり」の理解は、人間の在り方への深い洞察へと誘う』と語った。 「他人へのおもいやり」の実践でもあろう。

 

① 自分の力が人の役に立つと思う時は進んでやれ
② 人の欠点を指摘する要はない、 人のあやまちは語るには足らぬ
③ 理由があっても腹を立てぬこそ非凡の人
④ 感謝は優しき声に表れる
⑤ 心がけにより逆境も順境とされる


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