「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第199回「心に咲く花会」 打開策 ~ 「歴史は繰り返す」 ~

2022年6月4日(土) (10:30−12:00) 早稲田大学エクステンションセンター中野校(東京都中野区)での、2022年春講座『がんと生きる哲学』〜 医師との対話を通して「がん」と生きる方法を考える 〜」に赴いた。 今回は、4回目で、教科書『がん細胞から学んだ生き方』(へるす出版)を音読しながら進めた。 箇所は、「国際人と肝臓の特徴」、『真の国際人と「温故創新」』、「そういう知識の程度、そういう教養の程度」、「行き詰まる日本と世界の打開策」であった。

 

「国際人と肝臓の特徴」では、『日本肝臓論』を述べた。 筆者は、「日本国のあるべき姿」として『日本肝臓論』を展開している。 「日本国=肝臓」から具体的なイメージが獲得されよう。 人間の身体と臓器、組織、細胞の役割分担と お互いの非連続性の中の連続性、そして、傷害時における全体的な「いたわり」の理解は、世界、国家、民族、人間の在り方への 深い洞察へと誘うのであろう。 新渡戸稲造(1862-1933)は、国際連盟事務次長時代(1920-1926)に、「知的協力委員会」を構成し知的対話を行った。 そのメンバー中には、当時の最高の頭脳を代表するアインシュタインキュリー夫人もいたことは特記すべきことである。 今こそ国際貢献として、『21世紀の知的協力委員会』の再興の時でなかろうか! 『真の国際人と「温故創新」』では、今は亡き原田明夫 検事総長との出会い、新渡戸稲造の「バルト海のオーランド諸島帰属問題の解決」を語った。 まさに、現在の「ロシアとウクライナ戦争」のタイミングである。 「歴史は繰り返す」の学びである。

 

その後、『鳩ヶ谷メデイカルカフェ 1周年記念特別講演会』(鳩ヶ谷福音自由教会に於いって;添付)に向かった。『人類は、「なぜ、永遠に生きれないのか?」、「生きて120年」。何故、イブは、蛇の誘惑にまけたのか!?「アダムは930歳、ノアは950歳、アブラハムは175歳、モーセの時代から120歳」』を、いつも「冗談ぽく」、さりげなく語った。 事前に寄せられた多数の質問を、大嶋重徳 牧師がまとめられ、それに対して全力を尽くして答えた。 本当に充実した、有意義な、貴重な時であった。


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