「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第156回「心に咲く花会」 神谷美恵子を語る 〜 「良き師、良き友、良き読書」の実践 〜

先週(2021年7月31日)の「目白がん哲学外来カフェ」で、神谷美恵子(1914−1979)のご長男の奥様とお逢いした(添付)。 想えば、2012年 長島愛生園で「神谷美恵子記念がん哲学カフェ」が開設された(添付)。 『2012年7月12日 樋野興夫 先生を お招きして特別講演:新渡戸稲造(1862−1933)生誕150周年記念『神谷美恵子記念 がん哲学外来(カフェ)の時代到来』を聴講した。 引き続いてオープンカフェ形式で がん哲学外来の実際を学んだ。 樋野先生から「入所者の方は長い苦労の人生にもかかわらず、表情の明るさに心打たれた」というお言葉を頂き「偉大なるお節介症候群」認定証を3名の入所者に賜った。 こうまでしていただいて、このままにしてはおけない。 主体とならんとする入所者の使命感とともに「カフェ in 長島愛生園」が常設の運びとなった。」とのユーモア(you more)溢れるお言葉には、大いに感動したものである。 涙無くして語れない!

 

2014年の「神谷美恵子 生誕100周年記念講演会」では、故 日野原重明 先生(1911-2017)の ご講演の後、 筆者は、次男の神谷徹 氏、入所者と鼎談「神谷美恵子を語る ~ 医師として、母として~」した。 神谷美恵子は、前田多門(1884-1962)の娘で、前田多門は、内村鑑三(1861−1930)の主宰する「柏会」に属していた。 新渡戸稲造は、神谷美恵子の両親の仲人でもあった。 来年(2022年)は、「神谷美恵子記念 がん哲学外来カフェ in 長島愛生園」10周年記念講演会が企画されるようである。 また、2021年3月8日の京都での講演会(添付)の出会いを契機に、今度、神谷美恵子に関する本が、京都の出版社から、発行されるようである。 不思議な人生の出会いの連続である。 まさに、『良き師、良き友、良き読書』の実践であろう。


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