「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第273回「心に咲く花会」 『新しい自分の発見』 〜 人生の初心 〜

 

 

2023年6月23日Mercer Island(マーサー アイランド)から、娘と旦那の2台の車で、森林を通って東に向かってワシントン州のSnoqualmie Falls(スノコルミー滝)に行った(添付)。 森林は、筆者にとっては、故郷(島根県出雲市大社町鵜峠)が、想い出される。 大いに心が癒された。 7月12日は、島根大学医学部(出雲市)の病理学の授業『がん哲学 ~ コロナ時代の哲学 ~』で帰郷する。

幼年期、熱を出しては今は亡き母に背負われて、隣の村(鷺浦)の診療所に行った体験が、脳裏に焼き付いている。 そして、人生3歳にして、医者になろうと思った。 その村で、筆者の生涯に強い印象を与えたひとつの言葉がある。 母校の鵜鷺小学校(鵜峠と鷺浦の中間に位置する)の卒業式で、来賓が言った言葉『ボーイズ・ビー・アンビシャス』(boys be ambitious) である。 まさに『人生邂逅』の『非連続性の連続性』である。 今回、【『6歳、5歳、3歳』&『5歳、3歳』の姿】を見て、幼少期の筆者が脳裏に浮かんだ。

2003年に【初版『われ21世紀の新渡戸とならん』(2003年)、新訂版(2018年)に、英語版『I Want to Be the 21st Century Inazo Nitobe』(2019年)】が発行されることになった。 まさに、『新しい自分の発見』である。『心が通じ合う人と 出会うことが 人間の一番の楽しみである。』(新渡戸稲造)を体験する日々でもある。

スノコルミー滝は、シアトルの中心地から東へ29マイル(46.4km)の場所にある滝で、高さが81mあるスノコルミー滝は、ナイアガラの滝の落差を30mも上回る規模です。 特に春先はカスケード山脈の雪解け水で水量が多く、川幅いっぱいから水が落ちて迫力満点です。】とHPには紹介されている。 筆者は壮大な滝を見ながら、人生の初心を静思した。

今回の、4,392mの雪に積もるMt Rainer (レーニア山)、SEATTLE AQUARIUM(水族館)、Snoqualmie Falls(スノコルミー滝)は、大変貴重な想い出となった。