「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第275回「心に咲く花会」 『決心の継続』 〜 『新渡戸哲学』の真髄 〜

筆者は、2023年7月2日早朝、新渡戸稲造(1862-1933)著の『修養』(2002年 タチバナ教養文庫) 第4章『決心の継続』【1節:決心の継続は大事な成す基 2節:決心継続の修養法 3節:継続心を妨げる外部の事情 】を再読した。 午後は、9周年記念『がん哲学外来メデイカル・カフェ@よどばし』(淀橋教会に於いて)に赴いた(添付)。 プログラムは、『365日の紙飛行機』の熱唱で始まり、カフェスタッフのお話、筆者は、講演【人生邂逅の3大法則 ~『良き先生・良き友・良き読書』~】の機会が与えれた。 新渡戸稲造の『修養』から学んだ『継続』についても語った。 多くの質問もあり、大変有意義な充実した時となった。

 

新渡戸稲造は雑誌『実業之日本』の編集顧問(1908〜1911)をしてる。 その後、『修養』(1911年発行)、『自警』(1916年発行)を出している。 筆者は1982年に『自警録 〜 心のもちかた 〜』(講談社学術文庫)と『修養』(タチバナ教養文庫)を2003年に熟読したのが、今回鮮明に想い出された。

 

『逆境を超えてゆく者へ 〜 爪先立ちで明日を考える 〜』(2011年 実業之日本社編)には、【本書は、新渡戸稲造博士の名著『修養』、『自警』から、『苦難の時をいかに生きるか』をテーマとして項目を精選、現代仮名遣いを用いた平易な日本語にして、注や見出しを加えて再編集、新たに編んだものです。 明治・大正の人々に大きな感化を与えた新渡戸博士の教えは、今もまったく色あせることはありません。 いかに生きていくべきか、いかに困難を乗り越えていくか、そのためには日々、どんな心得を持ち、修養すればいいのかを、新渡戸博士は、すべての世代に向けて あたたかな目線で説いています。私たちが、人生の逆境をどのように乗り越えるか、今こそ、深い示唆を与えてくれる1冊です。】&【100年を経ていま甦る、歴史的名著 ―『修養』『自警』抄 苦しみのうちに前を向いて進んでゆこうとする、 すべての人への熱きメッセージと具体的助言。 今こそ、すべての日本人が立ち返りたい『新渡戸哲学』の真髄。】とある。

 

筆者は2016年に『実業之日本社』から『「今日」という日の花を摘む』(添付)を発行の機会が与えれた。 『不思議な時の流れ』を実感する日々である。