「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第287回「心に咲く花会」 前向きな気持ち 〜 『Mission』&『Concept』&『Vision』の心得 〜

2023年8月23日『ハルメクWEB事業部』の長倉志乃氏から『昨年、ハルメク本誌でご紹介した記事をハルメクのWEBサイトでも掲載しました』との連絡を頂いた。

筆者は『ハルメク』のリレー連載(2022年9月号、10月号、11月号)【こころのはなし 医学博士・樋野興夫さんと考える『病気との向き合い方』】の機会が与えられた。 9月号のタイトルは『がんも病気も個性の一つ。病気であっても病人ではないのです』、10月号は『あなたも私も困っている者同士。だから前向きな気持ちになれるんです』、11月号は『明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげましょう』であった。 多数の読者が拝読されたようである。

2022年8月24日は、恵泉女学園大学(多摩キャンパス)に赴いた。 行きは、【東久留米駅―>秋津駅―>徒歩―>新秋津駅―>府中本町駅―>稲田堤駅―>徒歩―>京王稲田堤駅―>京王多摩センター駅】であった。 パルテノン大通りを登って、『多摩市立グリーンライブセンター』に寄った。『多摩市立グリーンライブセンター』での【多摩がん哲学外来カフェ1周年記念講演会『生きる 〜 新渡戸稲造との関わりから 〜』(2013年)が、鮮明に蘇った。 多摩市長をはじめ、多数の市民の参加があり、会場は満席であった。 筆者は、『新渡戸稲造(1862 – 1933)とがん哲学外来』について講演した。

恵泉女学園創立者である河井道(1877 – 1953)は、新渡戸稲造に師事し、大きな影響を受けた。『希望のない絶望的な状況でも 他人から期待される存在・最期まで希望ある行為』(新渡戸稲造の精神)は、まさに、【『Mission』―>『Concept』―>『Vision』の人生の連続性の心得】であろう。 5周年記念シンポジウムのタイトルは、【寄り添うこと】であった。 今でも、継続的に毎月第2土曜日に『多摩がん哲学外来カフェ』を開催されている。 大いに感動した。

スクールバスで恵泉女学園大学に赴いた。会議を終えて、帰りは【京王多摩センター駅―>新宿駅―>池袋駅―>ひばりヶ丘駅】であった。 今回の電車から見る風景は『森を見て、木の皮まで見る 俯瞰的な心の鍛錬』となった。