「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第288回「心に咲く花会」 『思いやる心』 〜 姿勢を貫く 〜

2023年8月28日『がん哲学外来 in 新渡戸稲造(1862-1933)記念センター』が設置されている『新渡戸記念中野総合病院』(新渡戸稲造が初代理事長)の『新渡戸稲造記念センター』に出勤し、『新渡戸記念中野総合病院』の理事長・病院長の入江徹也先生に面談した。

昨日(8月27日)に届いた新刊『教養を深め、時代を読む 〜 楕円形の心 〜』(添付)の8ページ【第19回『楕円形の心』新渡戸稲造の姿勢 〜 相手を思いやる心 & 慈愛の心 〜】に入江徹也先生のことが記載されているので、新刊を持参し、プレゼントした。

【 第1回 Nitobe Inazo Symposium『新渡戸稲造 シンポジウム記念誌』を、現在の新渡戸記念 中野総合病院の理事長 / 病院長である入江徹也先生が、持参されて来られた。 筆者の講演『新渡戸稲造の先見性 〜 馬を下りて花を見る医療 〜』も掲載されていた。『当院は1932年 新渡戸稲造博士(初代組合長)・賀川豊彦氏らにより、『東京医療利用組合』として創立されました。 その設立は全ての人々が十分な、かつ高度の医療を安心して受けられる医療機関の提供を目指すものでした。 この組合運動は後の国民皆保険制度に繫がる活動として、現在の医療制度制定に多大の影響を与えたと考えられています。 博士はその生涯を通じ『相手を思いやる心』、『弱者に対する慈愛の心』を持ち続け、常に『無私』の姿勢を貫いて誠実に生きました。』と理事長/病院長の挨拶で謳われている。】と記載されている。 大いに感動した。

新渡戸記念中野総合病院』では理事長、病院長、副院長、看護部長、事務局長、職員と、定例の読書会【新渡戸稲造 著『武士道』(矢内原忠雄;1893-1961) 訳、岩波文庫1938年発行)】が開催されている。コロナ時代は休会であったが、再開(9月14日5:00pm 〜)されることになった。 また、年内に研修講演会の企画で盛り上がった。 筆者は、さりげなく【新渡戸記念中野総合病院の意義 〜 新渡戸稲造の「役割意識と使命感」の自覚 〜】を提案した。 まさに、『心がけにより逆境も順境とされる』(新渡戸稲造)の時代的様相であろう!