2023年9月27日 順天堂大学医学部公衆衛生学講座の講義『がん哲学』の機会が与えれた。 1年生の医学生から多数の真摯な質問があり大いに感動した。 病理医についてされげなく紹介した(下記)。
【『がん病理学』 は「がん」に関しての学問で、『形態』、『起源』、『進展』などを追求する学問分野である。 当然がん研究者だけのものでなく、一般社会の人々の為の学問でもある。 がん病理学者が『がん』 をどの様に考えるかは、とても大切なことである。 なぜなら『がん』に対する概念が世界観、人生観、ひいては日常の決断や行動をも時には決定するからである。『がん』の『起源』 と『進展』を学ぶことは、ある意味では人生の意義と目的の『静思』へとも導くものと考える。 これこそ、『がん病理学者の社会貢献』である】
まさに、【賢明な寛容さ & 人の欠点を指摘する要はない、人のあやまちは語るには足らぬ & 自分の力が人の役に立つと思う時は進んでやれ】の心得である。
『医師の2つの使命』
1)『学問的、科学的な責任』で、病気を診断・治療するー>学者的な面
2)『人間的な責任』で、手をさしのべるー>患者と温かい人間としての関係
も語った。
『がん哲学』については下記を述べた。
1)病気になったとき、人はどのように感じ、何を考えますか?
2)家族は、どのように患者さんを 支えることができますか?
3)周りの人は、どのように患者さんを 支えることができますか?
4)人の支えは、患者さんに、どのような効果をもたらしますか?
5) 愛がなければ全ては無意味
早速、135名の学生からの感想が寄せられた。 その中に、病理学に興味を持ち、将来、病理医を目指したいとのコメントを複数寄せられた。 大いに感激した。