「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第303回「心に咲く花会」 種蒔く人材の育成 〜 現実の中に理念を問う 〜

2023年11月6日、【ひばりが丘駅―>池袋駅―>東京駅―>千葉駅ー>スクールバス】で東京情報大学 看護学部1年生の『病理学』の講義に赴いた。

3時限目は、スライドを用いて【病理学の目的: 1.世界の動向を見極めつつ歴史を通して 今を見通せるようになる。 2.俯瞰的に『病気』の理を理解し 理念を持って現実に向かい、現実の中に理念を問う人材となる。 3.複眼の思考を持ち、視野狭窄にならず、教養を深め、時代を読む『具眼の士』の種蒔く人材となる。】&【『病理学』 は『形態』、『起源』、『進展』などを追求する学問分野である。 一般社会の人々の為の学問でもある。 なぜなら、世界観、人生観、ひいては日常の決断や行動をも時には決定するからである。 『病理学』を学ぶことは、ある意味では人生の意義と目的の『静思』 へとも導くものと考える。 これこそ、『病理学の講義の社会貢献である』】と紹介した。

また、【(1)病気になったとき、人はどのように感じ、何を考えますか? (2)家族は、どのように患者さんを支えることができますか? (3)周りの人は、どのように患者さんを支えることができますか? (4)人の支えは、患者さんに、どのような効果をもたらしますか?】と述べた。

さらに、【『看護の絶対性大原理』:愛がなければ全ては無意味 &『看護の真髄』:(1)愛に溢れた雰囲気 (2)静かな口調 (3)にもかかわらず &『看護の心得』(1)仮面を外し、心の垣根をとる(2)秘密は守る、リラックスした時間を過ごす(3)正直になる、積極的に人々に仕える】と語った。

4時限目は、学生は、ipadの教科書(MCメディカ出版のナーシンググラフィカ第3巻病態生理学)を持参し、『身体の基本単位』、『身体の構造の障害と機能の乱れ』、『人間の死』、『遺伝学の基礎』の箇所を音読しながら進めた。

真摯な学生の姿勢には、大いに感動した。 看護学科 教授の小島善和先生の『配慮、心温まるおもてなし』には、感謝である。『良き千葉の旅』となった。