「心に咲く花会」樋野興夫コラム

一般社団法人がん哲学外来 理事長 樋野 興夫(順天堂大学 名誉教授)コラムです

第339回「心に咲く花会」 『冗談を本気でする具眼の士』 〜 『視野狭窄にならない胆力の修練の場』 〜

2024年3月27日午前『柏がん哲学外来』(柏地域医療連携センターに於いて)に赴いた(添付)。 3組の個人面談の機会が与えらた。 大変貴重な時となった。『柏がん哲学外来』は、2009年にスタートして、今年(2024年)は、15周年で、6月27日『15周年イベント』が企画される。 継続の大切さを実感する日々である。 スタッフの皆様と昼食を共にした。 話も大いに弾み、大変有意義な充実した時となった。

2023年12月6日の『屋形船の夜』に参加された中野綾子氏、春日井いつ子氏、小林松栄氏とは【『樋野先生たびの会』5周年記念『屋形船の夜』の写真集】でも話が盛り上がった。【『お台場・スカイツリーコース』隅田川の橋めぐりと お台場の遊覧も楽しめる盛りだくさんなコースです。 浅草で乗船をして、隅田川の橋巡りをしながら お台場まで夜景を楽しみながら食事を楽しんでいただき、カラオケも歌いたい放題の2時間半です。】と紹介されている。『冗談を本気でする胆力の修練の場』である。

その後、順天堂大学に寄った。 夕方は、筆者は、2004年にスタートした南原繁(1889-1974)研究会の3代目の代表を仰せつかっている『南原繫研究会』(第234回)にZoom参加した。 今回の読書会は、南原繁著作集第二巻『フィヒテの政治哲学』第1部 フィヒテ政治理論の哲学的基礎 第三章 政治・道徳・宗教の関係II、第四章 現代哲学の問題であった。 その後、自由発表の時間であった。 南原繁の『富山県射水郡部長の時代』も話題となった。 日々勉強である。

南原繁は、内村鑑三(1861-1930)と新渡戸稲造(1862-1933)から大きな影響を受けた。 筆者は、南原繁が東大総長時代の法学部と医学部の学生であった二人の恩師から、南原繁の風貌、人となりを直接うかがうことが出来た。 【南原繁は、『高度な専門知識と幅広い教養』を兼ね備え『視野狭窄にならず、複眼の思考を持ち、教養を深め、時代を読む
具眼の士』】と教わったものである。

今年(2024年)は、南原繁の没50周年で、『南原繫研究会』創立20周年でもある。 記念シンポジウムも企画されることであろう!